アニメ制作の現場を知ることができるお仕事映画ですが、仕事とは働くとはどういうことか、真剣に仕事と向き合う方、自分の人生に迷ってる方、挫折を味わった方に何かのヒントが得られる映画だと思います。
アニメが好きなお子さん、将来アニメ制作現場に進みたいと思っているお子さんにも参考になることが多い映画だと思いますので、ぜひご家族で見て欲しい映画です。
ハケンアニメの基本情報
劇場公開日：2022年5月20日
再生時間：128分
映倫区分：G（年齢に関係なくどなたでもご覧いただけます）
配給：東映
あらすじ
覇権アニメ
覇権アニメとはクール及び1年間の売り上げ1位のアニメに対する呼称。
ピクシブ百科事典
視聴率や円盤・関連グッズの売り上げなどで最も高数値を出したアニメに対する「覇権」を勝ち取るため、大ヒット作を生み出した天才監督の復帰作と新人監督の処女作が同曜日同時間にぶつかる。
新人監督の斉藤瞳は「新人だから」「女だから」とはやし立てられたり、新人であるが故の宣伝に駆り出されたり、制作側の要望に振り回されたりしながらも自らの経験した魔法をかけられるような作品を作るために奮闘していく。
天才監督ともてはやされる王子千晴監督は大ヒットした前作を超える作品を作るためのプレッシャー、ゼロから作品を作り上げるプレッシャーと闘いながらも現実を生き抜くための力になるような作品を作るために情熱を傾ける。
二人の熱い思いがぶつかった時、出来上がった作品はどう人々に届くのかー
スタッフ・キャスト
監督：吉野耕平
原作：辻村深月
脚本：政池洋佑
製作：木村光仁、高木勝裕、鷲見貴彦、與田尚志、中野伸二、鉃尾周一、岡徳康
企画プロデュース：須藤泰司
プロデューサー：高橋直也、木村麻紀
キャスティングプロデューサー：福岡康裕
音楽プロデューサー：津島玄一
ラインプロデューサー：石川貴博
撮影：清久素延
美術：神田諭
照明：三善章誉
録音：赤澤靖大
装飾：神戸信次
衣装：遠藤良樹
ヘアーメイク：細倉明日歌
編集：上野聡一
音響効果：勝亦さくら
音楽：池頼広
主題歌：ジェニーハイ
ナレーション：朴ろ美
スクリプター：渡邉あゆみ
俳優担当：林まゆみ
助監督：木ノ本豪
制作担当：曽根晋、関浩紀
VFXプロデューサー：井上浩正、山田彩友美
アシスタントプロデューサー：北岡睦己
プロダクション統括：木次谷良助
「サウンドバック 奏の石」監督：谷東
「サウンドバック 奏の石」キャラクター原案：窪之内英策
「サウンドバック 奏の石」メカデザイン：柳瀬敬之
「運命戦線リデルライト」監督：大塚隆史
「運命戦線リデルライト」キャラクター原案：岸田隆宏
アニメーション制作：Production I.G
実写本編監修：東映アニメーション
アニメ監修：梅澤淳稔
斎藤瞳：吉岡里帆
王子千晴：中村倫也
行城理：柄本佑
有科香屋子：尾野真千子
宗森周平：工藤阿須加
並澤和奈：小野花梨
群野葵：高野麻里佳
根岸：前野朋哉
河村：矢柴俊博
白井：新谷真弓
田口：松角洋平
逢里哲哉：水間ロン
アニメショップ店員：前原滉
星：みのすけ
越谷：古舘寛治
前山田：徳井優
関：六角精児
「サウンドバック 奏の石」リュウイチ：梶裕貴
「サウンドバック 奏の石」タカヤ：潘めぐみ
「サウンドバック 奏の石」マユ：木野日菜
「サウンドバック 奏の石」奏の石：速水奨
「運命戦線リデルライト」充莉：高橋李依
「運命戦線リデルライト」清良：花澤香菜
「運命戦線リデルライト」デル：堀江由衣
「運命戦線リデルライト」詩織：小林ゆう
「運命戦線リデルライト」七菜香：近藤玲奈
「運命戦線リデルライト」圭：兎丸七海
「運命戦線リデルライト」悠樹：大橋彩香
家族で見れる度・見どころ
家族で見れる度：全年齢★★★
映倫区分はGでアニメ映像が入ったりしますが、小学生以下のお子さんは途中飽きてしまうシーンが多いと思います^^;
がっつりお仕事映画です。
大人の事情、大人の忖度、相手をぶん殴りたくなるような理不尽や上からの圧力…、社会人経験がある大人にはあるよね〜と思うことばかりですが、子どもにはまだまだ難しい世界でしょう。
実際、有科さんが王子監督をぶん殴ってますw
ぶん殴ってると言ってもそういう演出シーンで実際に殴ってる映像はありませんのでご安心を。
暴力シーン（？）と言えるところははそれくらいですが、開始39分ごろ王子監督と斎藤監督の対談中に王子監督のセリフの中にセッ○スやオ○ニー、童○などというフレーズが出ます^^;
わかる年齢になってきている子とはちょっとヒヤヒヤするかもですが、セリフを捲し立てて言うシーンなので、そこまでドキマギせずに済むと思います。
見どころ
柄本佑さんが良い感じにいやーな役を演じ切ってくれています！！
それがもう最高に嫌な感じw
「大丈夫です。みんな王子監督しか見てませんから」の言い方が本当に好きですw
でも、蹴落とすために、意地悪で嫌なことをやってるわけじゃないとわかった斎藤監督には最強の味方なところがいい！！
そして、エンドロールも終わった最後の最後のシーンが本当に大好きです！
エンドロールになったし終わったーと消してしまわないで、最後まで楽しんでいただきたいです！
あと、途中ちらっと出る声優さんやちょいちょい出てくる昔のアニメ作品のセリフにも個人的にかなり興奮しましたw
ハケンアニメのポンコツ汁的感想
こういった制作現場のことを全く知らない素人は出来上がったものを見て感動したり、綺麗だな、かっこいいなと楽しませてもらっているわけですが、ダンジョン飯も怪人８号も葬送のフリーレンもこうやってできているのかなと思うと、エンドロールの見方が変わりますね。
アニメや映画などのエンタメ業界というのはブラックな働き方が常態化していると聞きます。
私自身、今までアニメや映画で何度も心救われたり、頑張ってみようと背中を押されるようなきっかけを与えてもらいました。
ただでさえ人の背中を押す、人の心を救う作品を作ることは並大抵のことではないと思いますし、１クールごとに前作を超える作品、同クール作品間の覇権を取るプレッシャーなど、天才監督の王子監督でさえも逃げ出したくなるようなことにひたすら向き合うことで素晴らしい作品ができていると思うと本当に尊敬と感謝を禁じ得ません。
そんなアニメや映画を制作する方々の労働環境が改善されてきているとはいえ、並澤和奈さんのようなまともにデートできないなんてことが減ることを心から願います。
最近の配信サイトではオープニングやエンディングがスキップできてしまうことが多いですが、初めから最後まできっちり見たいなと思いました！
また、仕事をする上で、あっちこっちの厳しい意見に晒され自分がわからなくなっていったり、夢と現実の差に苦しんだり、社会人になれば一度は経験することでしょう。
中間管理職をしていた頃の上からのプレッシャーと現場の進行などに板挟みになって胃がキリキリしたこと、夢破れて何もかも投げ出したことなど思い出しました。
社会に出たらこういうことを経験する可能性があるよと高校生以上のお子さんにそれとなく伝え、仕事とは、働くということとはを親御さんなりの見解を交えて話す良いきっかけになるのではないかと思いますし、夢破れたり挫折した経験のある方にはとても刺さる作品ではないかと思います。
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